NPO法人 IBDネットワーク

このサイトは潰瘍性大腸炎とクローン病の患者会の全国組織である、NPO法人IBDネットワークがNPO法人健康と病いの語りディペックスジャパンの許可を得て作成したものです

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潰瘍性大腸炎の語り

QS-4 プロフィール

九州地方在住。10年前、19歳で大学浪人している時に発症し、なかなか診断がつかず大変な思いをして大学に入学。その後就職してからは寛解状態が続いていたが2014年の1月に再燃し、現在は食事も制限しているが、前向きに生きている。独身で一人暮らし。

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 将来結婚なんですが、今やはりそういうこと考えていまして、大阪とか京都に長い期間いましたので、それが終わってこっち戻って来てから考えようって思ってまして、今本当にそういう時期になってきたんですが、やっぱり国の難病の指定の病気だということを相手に伝えるか伝えないかなんですが、それはもう絶対に伝えないと相手の家族とか相手を巻きこむことなので、それはもう絶対に伝えるようにしようと思うんですが、やっぱりそれを認めてくれる方っていうのはやっぱりそんなにいないんじゃないかと思うんですが、やっぱり病気のことを認めてくれてその上で結婚してくれる方を今探してて、それは今紹介とか親も協力してくれてそういうことを行動しているんですけど、やっぱりそうですね。難病とかを受け入れてくれる女性と結婚したいと今考えております。
Q:将来結婚して子供を作るとかいうときに、この病気がそういうことに影響するかどうかというようなことについてはお医者さんは何かおっしゃってますか。
 将来結婚するって、もし子供を育てるということに関しては主治医とかに相談したことは今までないんですが、一応本とかを読む限りは、一応ペンタサとかをずっと飲んでいたんですが、そこまで影響はないというふうに書かれていますので、あまりそこまでは心配はしていないんですが、イムランとか免疫抑制剤とかは治療としてありますので、それを飲むと多少影響あるというふうには読んだ、本に書かれていたんですが、私の今飲んでいる薬で影響は出ないんじゃないかと思っているんですけど、それに関しては影響が出るから子供を育てるのはやめるとかいうふうには考えたことはなくて、それでももし子供ができたら授かった命なので大切に育てていこうとは思っています。

QS-3 プロフィール

診断時28歳、インタビュー時51歳(2012年7月)九州地方在住。寛解と再燃を繰り返しながら、3回の入院を含め長年にわたる内科治療をしている。潰瘍性大腸炎そのものでは、発病したときは全大腸炎型でかなり重症だったが、その後はそれほど重症になったことはない。しかし合併症としての関節炎や免疫抑制剤の副作用としての歯周炎などがひどい。職業は獣医師。独身。

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Q:話代わりますけど、失礼ですがご結婚は。
 していないです。
Q:それは病気とは関係ないですか。
 病気も関係はありますね。したって大変だというのはわかってますから。別にしちゃいけないってわけじゃないけど、自分の体調がわからないから、結婚しても、例えば社会的仕事で予定いれても体調悪くてもそれをこなさないといけないけど、じゃあ私的なもので体調悪い時に動きたくなかったら、動きたくないじゃないですか。私のことかまってくれないとか、なんで家のことやってくれないのとか。それはだから医者って結構病気の知識はあっても理解はしないわけであって、それを一般の人が理解しろっていうのは難しいです。知ってることと理解することは違いますものね。感じれるっていうのは、理解っていうとあれだけど、感じて気遣いができるかっていうこと。仕事だから我慢してできるけど、じゃあ家に帰ってきたらしたくないですものね。相手のことまで考えてやってられないですものね。
Q:失礼な質問ですけど、お付き合いをして結婚を考えたことって今までに・・
 ないです。今はあれですけど、若い時はそれなりにアタックは受けたけれど、自分で納得してるから全部断ってますけどね。断るっていうとあれだけど、そんな風に行かないようにもってってます。面倒くさいから。別に結婚しちゃ悪いってことじゃないですけど、結婚しても難しいだろうっていう。
Q:難しいです。本音。
 健常者だって難しいのに、病人だったら調子悪い時でも家族の為にやらなきゃいけないことも有るし、つらい時わかってくれって言ってもわかんないでしょう。でも別に結婚できない訳じゃないしやろうと思えばできるけど、やっぱりいろいろな面できびしいんでね。フォローがないと難しいですよ。後は職業的に時間がとられるっていうのがありますよね。大企業で勤め人で時間が取れたらちょっと違うかもしれないですけどね。仕事上やっぱり、仕事しないと食っていけないし、仕事がかなりウィエイト占めるから、結婚は難しいなと思いますね。仕事が終わったら殆どグロッキーですもんね

QS-1 プロフィール

九州地方在住 49歳 女性 潰瘍性大腸炎全大腸型 発症23歳看護師 仕事は非常勤 現在は夫と夫の両親との4人暮らし。

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Q:でまあ、無事に出産されたと思うんですけれど、その妊娠してから出産までの間というのは薬はどうされてたんですか。
 話は前後するんですけれど、私27歳の時にステロイドの副作用で、両足大腿骨骨頭壊死を起こしているんですね。それがあったんで、ステロイド剤はもう経口では使えないっていうことになって、ステロイド剤を飲む方は切って行って、お尻から入れる注腸か座薬のほうに切り替えてたんですね。なので使ってたのは多分、妊娠してからはプレドニンの座薬と、あと当時はサラゾピリンを経口で飲んでたと思います。
Q:それはその妊娠とか、胎児に対する影響とかは心配ない薬なんですか。
 プレドニンに関しては、経口で飲んでたわけじゃないんですけど、座薬なり注腸の形ではずーと使ってたんで、私自身はちょっと心配があったんですけれども、当時内科の先生と産科の先生と両方から、この薬で子供に異常が出たことは今まで一度もないから心配しなくていいと何度も繰り返し、言っていただきました。

QS-1 プロフィール

九州地方在住 49歳 女性 潰瘍性大腸炎全大腸型 発症23歳看護師 仕事は非常勤 現在は夫と夫の両親との4人暮らし。

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 25で結婚しまして、なかなか子供ができなかったんですね。ずっと体調も悪く、1年中下血して、下痢をしてお腹が痛くて、それが程度が軽いか重いかだけの違いで、ずっと調子が悪かったんで、それで子供がずっとできなくて、29の時に一度流産をしているんですね。その時ものすごく精神的に参ってしまって、でもう私は幸せになれないんだってその時は本当に、普通の人の幸せは私にはもう来ないんだっていうふうに、その時は本当に精神的に参ってしまって、でそのさなかに次の、今の娘を妊娠したんですね。
 なので、うれしいよりは怖くてですね、今度この子を無くしたら私は生きていけないって思って、そっちの恐怖心の方がすごく大きかったのを覚えています。で、妊娠中にも体調を崩してですね、丁度つわりの時期に本当にもどしているときに調子を崩して、もどして下痢をするもんだからものすごく体重が落ちてしまってですね、主治医がすごい心配をして、赤ちゃんに栄養が行かなくなるんじゃないかって心配をして、入院しなさいって言われて、その時はそうですね40日くらいですかね、1カ月ちょっと入院したと思います。でなんとか体調が良くなって、つわりが良くなると同時に体調が安定し出したんです。
 それで妊娠中は、その後は体調的には安定した時期が続きました。ただ、お腹の子供にちょっと異常があるんじゃないかって言われていて、私はそれまでの病気が治療がうまくいかなかったりとか、何かをしようと思うと病気が悪くなったりとか、その繰り返しだったので、またかと思ったんです。またかと思って、子供に何かあると言われてまたかと思って、本当に生まれるが生まれるまで、うれしいとか楽しみだとかそういう気持ちになれなくて、ただ子供に何かあるんじゃないかと、不幸が襲うんじゃないかと、そういうことばかり考えていたような気がします。

QS-1 プロフィール

九州地方在住 49歳 女性 潰瘍性大腸炎全大腸型 発症23歳看護師 仕事は非常勤 現在は夫と夫の両親との4人暮らし。

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 丁度婚約、結納の1ヶ月後がその緊急入院だったんですね。発症して緊急入院だったんで、本当に発症のときからすでに付き合って、夫とは付き合っていましたんで、本当私はなまじ看護師だったんで、診断がついたときに、最初に夫に、まだ結婚する前だったんですけれど、夫に言ったのが、「結婚を止めるなら今だよ」って言ったんですね。もうこれ治らない病気だし、入退院を繰り返すから止めるなら今だよって言ったんですけど、それでも結婚したいっていうことで、23で発病して25で結婚しました。

KT-13 プロフィール

診断時32歳、インタビュー時42歳(2016年5月)女性 関東地方在住 内科治療をひと通り行ったが改善せず、手術をするなら今しかないと思い手術を決断した。術後は良好。ご主人と小学生の子供と三人家族。

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Q:お子さんがいらっしゃるということで出産をされたんですけれど、出産されたときは寛解状態の時に出産されたということであんまり病気の影響はなかったということですか。
 寛解だったんですけれど妊娠して少しやはり悪くなったんですけれども、重症までは全然いってなくてまだ軽症とか中等症とかのレベルでそれも直腸型だったと思いますので、そんなに出産の時にだからといって食事制限をするとか、出歩かないとか、そういったことはなかったですね。なので薬も先生曰く、ペンタサっていう薬は出産には影響がないっていうふうに聞いてたので途中まで飲んでて、でもちょっと心配だったのでそんなに重くなかったからペンタサを自己判断でやめてましたね。
Q:出産後ですね、体調が変化したってことも特になかったですか。
 出産後は、そうですね出産後は出産前よりも良くなりましたね。そんなに潰瘍性大腸炎で悩んだということはなくて、むしろ仕事も休んでいるし向かう相手は自分の生まれた子供しかいなくて、核家族なので特に子供のことだけやってればいいみたいな感じがあったのでむしろ穏やかな生活を繰り広げていました。

KT11 プロフィール

診断時23歳、インタビュー時30歳(2015年12月)関東地方在住
専門医にかかり標準的治療は殆ど行ったが寛解に至らず、主治医からは手術も勧められているが、自分で納得ができず手術はしていない。最近始めた臨床試験で青黛という漢方が効いているようで現在は寛解を維持している。家族は父、母、祖母。

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Q:これから結婚とか出産とかということに向き合うことになるかもしれないんですけども、その結婚とか出産ということに関して、ご自分の病気のことで何か不安とか、そういったものというのはありますか。
 薬は大半の薬は影響はないですし、ほとんど病気が影響することはないなというふうに思います。ただ、今自分が数年ぶりに寛解に至って思うのは、やっぱり活動期は結婚だとか出産というのは一切考えられなかったので、そういう意味ではすごく精神的には影響していたんだなということを、今になって思うということはあります。ただ、治療としては影響はほとんどないと思うので、今、現時点では特に不安はないです。
Q:じゃ、ご自分の病気が例えば結婚とかということの障害になるというようなことはないということですか。ないというふうに考えておられますか。
 今は、そう思います。

KS-5 プロフィール

診断時:22歳 インタビュー時:31歳(2012年4月)関西地方在住。現在、主婦で、家族はご主人とお子さん(11ヵ月)。大学卒業時に発症、母も潰瘍性大腸炎。治療は漢方中心。潰瘍性大腸炎について理解ある、現在のご主人と巡り会い結婚、そして、病気をかかえながらも男の子を無事出産。現在、育児奮闘中で、二人目のお子さんもいずれと考えている。

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 妊娠してからなのですけども、妊娠がわかった時には再燃していたので、腹痛と下痢と出血があったので、やっぱりトイレに行くとどうしても腹痛があるので力んでしまうのですけども、力むと赤ちゃんにも良くないと言われたので、でもそこがどうしようもなくて。(妊娠)初期に再燃も一番ひどくなっていたので、その時が一番心配だったのですけど、ずっとやっぱり腹痛は少なかったのですけど出血は続いていたのですね。出血が続いていたので貧血があって、週2,3回鉄剤を打ちに行っていたのですけど。やっぱり妊娠の時にお腹の状態、赤ちゃんって見れないから、薬をペンタサとペンタサ注腸もやっていたので、「どこか奇形があって生まれるのじゃないか」というのがすごく頭にあって、毎回診察の時に産婦人科の先生に「ちゃんと手ありますか?ちゃんと足ありますか?」というふうに聞いて、内臓がだんだんできてきて見えるようになると「内臓も大丈夫ですか?心臓とかも大丈夫ですか?」というふうに毎回お聞きしていたのですけども。
 産婦人科の先生もその特にペンタサとペンタサ注腸で奇形になるということはないということでお話してくれていたのですが、やはり普通の人はお薬など何も服用せずに妊娠しているのに、自分は薬漬けで本当に大丈夫なのだろうかというのがあったのですけど、産んでみて五体満足で産まれたので、すごくそこはよかったなと思っているのですけども。やっぱり薬を飲みながらの妊娠だったので、その奇形が出てしまうのでは?というのが一番心配でした。
 産んでからなのですけども、産んでから睡眠不足とか、産んだ時の痛さとかストレスがあって再燃するかもとは言われていたのですが、全く反対に下痢だったのが普通の便になって、まったく出血も出なくなって、反対に私は症状がよくなったのですね。ストレスとかも全然感じなかったわけではなかったのですけども、寝不足でも痛みに耐えれたのも特に再燃はしなかったので、これから出産される方もそんなに滅茶苦茶心配はしなくてもよいのかなと思いました。

KS-5 プロフィール

診断時:22歳 インタビュー時:31歳(2012年4月)関西地方在住。現在、主婦で、家族はご主人とお子さん(11ヵ月)。大学卒業時に発症、母も潰瘍性大腸炎。治療は漢方中心。潰瘍性大腸炎について理解ある、現在のご主人と巡り会い結婚、そして、病気をかかえながらも男の子を無事出産。現在、育児奮闘中で、二人目のお子さんもいずれと考えている。

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 妊娠が判明したのが、ずっと飲んでいた広島の漢方があるのですけども、それを飲んでてあまり効かないなという時があったのですね。広島の先生にそれを相談しても「とりあえず飲み続けてください。」というのが先生の指示だったのですけど、私はそれを飲み続けても一向に良くならないので自己判断で中止してしまって。今までお世話になっていた先生の方でまたペンタサを始めたのですね。それをしてもまだ出血は続いていたのですけども、1ヶ月ぐらい後に妊娠がわかったので、広島漢方は一切飲まずにペンタサとペンタサ注腸でしていこうというふうに決めたのですけど。出血はあるのですけども腹痛はそんなになかったので、そこまでひどい再燃ではなかったのですけど、やっぱり出血があることですごいマイナス思考になってしまいますし、お腹の赤ちゃんが、ペンタサも12錠ぐらい飲んでいたので大丈夫かなというのがあったのですが、先生も「ペンタサも赤ちゃんにはちょっと行くかもしれませんが、そんなに害がないので心配要りません。」ということだったので。もう自分がすごい悪化するよりは薬を飲んで妊娠を維持できる方が大切だなと思って、薬を飲みながら妊娠・出産をしようと決めました。

KS-5 プロフィール

診断時:22歳 インタビュー時:31歳(2012年4月)関西地方在住。現在、主婦で、家族はご主人とお子さん(11ヵ月)。大学卒業時に発症、母も潰瘍性大腸炎。治療は漢方中心。潰瘍性大腸炎について理解ある、現在のご主人と巡り会い結婚、そして、病気をかかえながらも男の子を無事出産。現在、育児奮闘中で、二人目のお子さんもいずれと考えている。

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 発症する前から今の主人とは知り合いで、発症した時は特に、友人の一人だったのですけど、2003年に発症して結婚したのが2010年なので、その7年間ずっとみてくれていた中で一番、病気に関しても理解を示してくれたり、ただ心配だけじゃなくて気を紛らわせてくれたりする人だったので、付き合い始めてからは、その結婚に関して一番ネックになるのは自分の病気だと思うのですけど、そういうところも一から話して、それを含めて知っているので、「全然いいよ」っていうふうに言ってくれていたので、結婚を決める一番の決め手は、その理解があることですかね。

HK-1 プロフィール

診断時:29歳 インタビュー時:53歳(2012年11月)北海道地方在住。トイレが頻回になって出血もあり、痔かと思って病院に行ったら即入院となり、潰瘍性大腸炎(UC)と診断された。以来さまざまな内科治療を経験し、入院も通算7回を数えている。手術も考えたことがあるが、まだしていない。家族は妻と成人した子供が二人。

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Q:はい。それからもう一つですね、ちょっと話しにくいタイトルなんですけれども、その病気、潰瘍性大腸炎がですね、その、夫婦の、性生活に何か大きな影響っていうのは与えましたか。
 うーん、あの、与えてないと思います。あの、結局、体調がいいか悪いか、お腹が痛いときにその気にならないのと同じで、あの、特段ないですね、病人に対して無理をしないという話ですから。
Q:その調子がいいときには、特に普通の人と変わりないということなんでしょうか。
 そうですね。あの、結果的に、自分は2人目の子どもは発病後ですから、子どもは2人、ま、3人目もできればいいかなと思ってて、いたんですけれども、なので、あの、薬のせいで子どもができにくい時があるということは、先生にも言われてたんですけれども、男性の場合は、そこは調子合わせればいいでしょうし、女性の場合は、あの、逆に、あの、妊娠期間が長いので、その期間を含めて体調維持ができる時を選べばいい、そういう意味じゃ、パートナーに理解をきちんとしていただくということが、大事だとは思いますが、あの、そのことで、無理になるとか、いうことはないと思います。自分の場合はなかったと思います。