NPO法人 IBDネットワーク

このサイトは潰瘍性大腸炎とクローン病の患者会の全国組織である、NPO法人IBDネットワークがNPO法人健康と病いの語りディペックスジャパンの許可を得て作成したものです

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潰瘍性大腸炎の語り

KS-1 プロフィール

診断時29歳、インタビュー時47歳(2012年3月)関西地方在住。長年にわたる内科治療のあと去年の年末初めて入院した。今は緩解状態だが、最悪の場合手術も視野に入れている。現在は専業主婦で、家族構成は夫と娘が一人

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 この病気との今後ですけれど、今までは治したい、この病気と別れたいと言いますか、治したいと思ってたんですけれども、何かこの入院をきっかけにしてちょっと自分の中で変わったというか、ゆとりができたというか、今までは少食健康法ということで、これを食べずに治す、治したいがためにという感じで来ていたんですけれど、ちょっと視野を広げてこの病気と付き合っていこうというスタンスで、悪くなったらステロイドもまあ、ありかなということで、効くなら、それでまた後はうまい具合に切っていければいいかなという感じで、後はプロの医者の方に任せて医者の言うことを聞いて自分でも情報をちゃんと仕入れて学びながら、そういう風にしていって炎症を抑えていく、
 どうしても仕方なく、大腸がんのリスクも高いですし、もしそういうふうになってどうしても手術しないといけないという時は信頼のおける外科の先生の方にかかってお任せする。後は運だとかそういうこともあると思いますので、先のことはその時に考えようということであまり取り越し苦労をしないようにして、今を精いっぱい、今好い状況にあるからそういうことを言えるのかもしれませんが、それでもまあそんなにばたばたしてもどうしようもない病気なので

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 とりあえず患者会に行って同じ患者の人の話を聞いてみようというとこで、軽い気持ちで行ってみて、するとすごく私が今まで、すごく大げさに考えていたというか、こんな下痢ひどくて生きていけないわというか、どこにも出れないと思っていたことが、みなさん当たり前のように、「そんなん普通やよ、病気やから下痢するのは当たり前やし」という感じで言われて、あ、そうなんや、で、仕事を持っていらっしゃる方は仕方ないから紙おむつで出かけるよとか、普通に話されてるのを聞いて、別にこういう世界に入ると、私は普通なんだという感じですごく気持ちが楽になったということで、それでまあ色々専門医の先生も来て、ふだん診察室ではそんなに長い間色んなことを根掘り葉掘り聞けないんですけれども、時間も限られてますし、だけどそこではすごく普段疑問に思ってることだとかそういうことでも、外科の先生あと内科の先生もいらっしゃるのでその時その時に自分が疑問に感じたことを答えていただいたり、納得いくまで答えていただいたりということがあったので、すごく、なんて言うんでしょう、気持ちが楽になった。

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 その時はトイレのことがすごく頭の中にあって、下痢、トイレどうしようとか思った時点でお腹も痛くなったりトイレに走らないといけない状態になってしまってたので、一時は心療内科で過敏性腸症候群っていうんですか、そういうのもあるかもしれないということで、心理療法というのも受けたこともあるんですけども、あまり変わらなくて、やはり仕事を辞めて1年半くらいは、近くのスーパーにも買い物にも行けないくらいの、心理的にもちょっと病んでいた。
 そういう状態が一時あったので仕事はもう続けられなかったので、やはり迷惑をかけることになるので、いくら周りが理解があると言っても、それで仕事は続けられなくて、まあ専業主婦でいられる立場というか、そういう環境にありますので、それに甘んじてというか、仕事は今はもうする気はないんですが、今だったら本当に紙おむつはいてでも好きな仕事があればできるくらい、だんだん病気ともうまく付き合っていけるというか、下痢ともうまく付き合っていけるようになったんですけれど、その当時は仕事に関して柔軟な態度がとれなかったというか少し反省するところではあります。

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 もう簡単な事務だったので、どちらかというと電話番程度に居ればいいけどもそのかわり休まれたらちょっと困るよというような職場だったので、少々熱がでたりとかそういう時でもとにかく仕事というか会社に出て座っていればいいよという感じで行けたのがラッキーというかよかったんですけれど、事務所の中もみなさん外で、お昼間というか普段は出ているので、私がほとんど一人事務所に居るという状態だったので、トイレに何回行こうが下痢をしていようが、しんどい顔をしていようが大丈夫という、すごく恵まれた職場だったので、すごく長く続けられたんですけれども、やはりだんだん症状がひどくなってきて、下痢が頻繁におこって、洩らすっていうんですかね、すぐそこのトイレも間に合わないという感じがあったりだとか、ちょっと外に出かけたりとかする用事の時でもそれができなくなったりするぐらいひどくなってきたので、さすがにこれではちょっといけないということで、今だったらもう少し病気に対して視野も広く考え方も歳とともに広くなっているので、今だったら多分紙おむつはいてでも仕事を続けられたと思うんですけど、その時はまだ30代で、若かったので、やはり出先とかで便が漏れてしまうということがすごくショックで、それが頭の中一杯になってしまうというか、もう駄目だという感じでどうしても仕事は続けられないということで仕事を辞めてしまいました。

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 もしかして外科的な手術も考えていたので長くなればということで、親離れ子離れができなかったんですけども、でも結果良ければすべてよしじゃないですけれど、逆に入院して離れてみてお互いに家族のきずなとか言いますか、離れてみてわかることというのも色々ありまして、良かったなという感じでお互いに感謝もするようになりましたし、やはり親離れ、子離れしなといけないですし、こういう病気だったということを娘もなんかわかったような気もしますし、普段はやっぱり家にいると、そんなに病人という感じはないと思いますので、それはやっぱりいたわりの気持ちも出てきたような気もするし、逆に入院してよかったなという感じで、家族のきずなも病気によって深まったという感じはします

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 私の場合はなんていうか、(子供が)一人娘だったので発症した時がまだ保育園に預けていて、私も仕事をもっていてという状態だったので、なかなか入院ということに踏み切れなくて、家族に対しても何というんですかね、まだ子供も小さいので入院して母親がいないと不安になるという、まあ兄弟がいれば多少ましだったのかもしれないですけれど、そこでなるべく通院でということをお願いして、ずっと入院はしないで頑張ってきました。
 なので、ステロイド、ステロイドって言う感じで頼ってしまったという悪い面もあるんですけれど、でもやはり小さい子供に母親の病気っていうことを理解してほしいというのは無理だと思っていましたので、やはり母親がいないといけないということで頑張ってきたので、それはもう今から思えば仕方のないことだったと思うんですけれど、それがずっと続いてきてもう娘は今年で22歳になるんですけれど、それでも今回入院の時でも、やっぱり入院しないでという感じでさみしいということを表現してくるので、やはりずっと我慢して、始めは医者にも入院した方がいいよという感じでもう半年くらいですかね、もうだいぶ前から入院を勧められていたんですけれど、だましだましというか、まあ色々することもあったので、しかたなく頑張ってきて、もう最後全部片付いた時点でどうしようもなく入院してしまったという感じになったんですけれども、

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 外科の手術に関しては私が行った病院では、腹腔鏡を使った手術ということで、何ておっしゃっていましたかね、手術の方法は恥骨の上の方を6センチくらい小さい傷で、後は2か所か3か所穴があく程度というんですか、腹腔鏡を使った手術で跡形も残らないし、横に切るのでほとんど傷跡も目立たないと思うので大丈夫ですよ、でも開けてからでないとわからないので、やっぱりそれで、もしかしたら開けてから開腹になるかもしれないけれどもまあ大丈夫だということで、手術の後も気にしなくてもいいということでしたし、私は病歴が長いので、人工肛門に永久的になるんじゃないかという心配もあったんですけども、そういう心配もあったので、手術はいやって頑なに思ってたんですけれど、見ていただいたら、一度はストマを着けないといけないけれども、すぐにそれを戻して普通にできると思いますよって言う感じで言っていただいたので、もしこれから手術することがあったとしても安心しておまかせしようかなとは思っています。
 初めのころは腹腔鏡もなかなか普及されてなかったので、18年とか10何年前は開腹手術でっていう感じで聞いていたので、かなりこわい手術っていうイメージがあったんですけども、今はそんなに恐れは無くなったと言いますか、今回の入院でそいう説明を外科の先生からそれを直接聞いたことでかなり楽になったと言いうか、それは後はもうお任せしましょうという感じで、それだけでもすごく気持ちが楽にはなりました。

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 それを玄米は完全栄養食とまではいかないですけれど、かなり栄養価が高いので、色々な栄養素も含まれていますので、それを主食にして、あと体に必要なたんぱく質っていうのはお豆腐から、やっぱり大豆は蛋白源としてかなり優れていると思いますので、だから蛋白源としてはお豆腐、でまあ貧血がひどい時が多かったので私は白身のお魚を200グラムとか、まあ一切れぐらいですがそういうのを食べて貧血予防といいますか、そういう感じ。それと後は青汁。なるべく自分で作るのが無農薬で取れたてのものだとか、自分が栽培したものをつくれば一番いいんですけども、なかなかそういうこともできないので、私の場合は少食健康法をされた先生が近くに、そのなんていうんですかね、その趣旨を理解されて信奉されている方が青汁をちゃんと製造されているというか販売されている業者さんがいましたので、そこで作られた冷凍のもの、それを朝と2回ですね、青汁はミネラルだとか色んなものがビタミンだとかそういうものを補えるので、大体その3つぐらいで、豆腐、青汁、玄米で多分補える、でかなり超少食になると思うんですけれど

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 少食健康法というのは、名前は伏せますが、ある医師がなんて言いますかね、すごく厳しい療法なんですけども、とにかく断食だとかそういうこともメインになってくるんですが、まず現代人は取りすぎているというか、栄養30品目食べないといけないとか、それが逆にあまり食べすぎていて今の現代病とかそういうものを起こしているじゃないかという説というか話なので、必要最小限のもの、たんぱく質だとかそういうものを取って胃腸に負担をかけないようにして、それで少食にして体を健やかに保つというような感じの理念でされている療法なんですけれど、

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 ステロイドに関しては良くも悪くも、思い入れがいっぱいありますので何から話していいかわかりませんけど、とにかく始めはすごくよく効く薬で飲むとすぐに効くというか、すぐに炎症がひどくて下痢がひどかったのが効くので、あ、なんといい薬だと、やはり薬ってこんなものかなという感じで、全く知識がなかったので安易に使っていました。それと処方された医師の方もそんなに、ステロイドに関しては色々医師の見解といいますか、そういうのがあると思うんですが、あまり使わないでおこうという方、使っても大丈夫だという方、その先生はそんなに使っても大丈夫だよという感じのスタンスだったので、私もその通りひどくなるとステロイドで、なんというか改善される程度で完治はしないんですけれどよくなるので、始めのうちは減らして、切って、再燃すると使うという形だったんですけれど、そのうちだんだん効かなくなってきて、だんだん量も増えてくるし、どういう薬なんだろうということで自分でも勉強し出すというか、だんだんその頃はネットとかも普及してきたりして、その頃私がまずステロイドについて、あれ、こんな薬使ってていいのかなと思いだしたのはメーリングリストだったと思うんです。

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 一番最初に発症したきっかけが、私はもうこれだとわかっているんですけど、離婚したことなんです。それでやはり離婚というのは一生のうちに一回あるかないか、まあ何回もある方もいらっしゃいますけれども、そういう人生の中でも大きな波の一つといいますか、そういうストレスの一つだったと思います。それが発症のきっかけになりました。それでまた今回去年1年かけてストレスというのも両親の介護だとか父親が亡くなったりとかそういう身内の不幸だとか、そういう色々なことから避けてはいけないこと、避けては通れないことというか、やっぱり人生の中で皆さん多分等しくあると思うんですけども、そのストレスが私にはなかなか耐えきれなかったというか、そういう感じだったんじゃないかと思います。