手術の回避
潰瘍性大腸炎のような内部疾患は周りの人に、それが家族でも、なかなか辛さを理解してもらえないという悩みがあります。逆に家族に心配をかけたくないという思いもあるでしょう。一方家族の方は、患者が子供の場合は親がどうしても過保護になってしまう傾向があります。子供の方も親離れができなくて、成人になっても自分の病気の治療方針を自分で決められないようなケースもありますが、今回インタビューに応じて頂いた方々は概ね自分の治療方針はちゃんと自分で決めていました。
夫婦間の思い
- 夫に対しても申し訳ない気持ちだったが、夫は淡々としていてポジティブな人なので手術の決断もタイミングを逃さず出来たと思う。KT13D2-3
- 便意をがまんするのはとてもつらいのだけれど、自分でもどうしてほしいかわからないし、言わないので、家族もどうしてあげたらいいかわからない状態で家に閉じこもっていた。 KT1D2-1
- 潰瘍性大腸炎患者でない両親に病状が悪い時には少しあたったりする。しかし妻は同病なのでそのあたりはあうんの関係。 CH1D2-1
- 夫も潰瘍性大腸炎の患者なので、お互いの気持ちもわかるが、タイプがちょっと違うところもあるので、え?って思おうこともある CH2D2-1
- 家内は苦しんでいる私を見ていて胃潰瘍になってしまった KT9D2-1
- 患者本人が直接主治医と話をすることが大事KT14D2-1
- 病気の時は妻や娘に世話になって、家族の支えはありがたかった。KT14D2-2
親への思い
- 母親も夫も自分の病気のことをよく理解してくれたのでとても助かった。KT13D2-1
- 妻は病気のこともちゃんと理解してくれて、最初の頃は食事面でいろいろ気を使ってくれた。 QS2D1D2
- 母親はすごく落胆していまして、それでこんな病気になったのは私のせいだとか、よく嘆いていることもありました。 KT5D2-1
- 難病であることを認めたくなくて、初めは特定疾患の申請もしなかったけれど、難病でも前向きに生活している人が居ることを知って、自分もそうしようと考えた QS4D2-1
- 最初は両親が病気のことを隠していたが、結局言わないと治療が進められないということで、聞くようになった KT6D2-1
- 最初に潰瘍性大腸炎と診断された時に母に泣かれたこともあったが、元々明るい性格の人なのでとてもありがたかった。 KT10D2-1
- 母が同じ病気なので、病気のことをよく理解してくれたので助かった KS5D2-1
子供への思い
- 症状が悪化してくると、食事をつくるのが精一杯で子供をかまってやれなかったのが辛かったKT13D2-2
- 娘が生まれてから後、体調は落ち着いていた。神様にもらった時間だったなぁっていうふうに思っています。 QS1D2-1
- 娘は私が入院しているときはすごくいい子だったみたいですが、やっぱりさびしかったんだろうと思います。退院してくると私の首にしがみついて寝るんです。 QS1D2-2
- 子どもが産まれた後に、かみさんも働いていたので、かみさんのお母さんが仕事を辞めて同居してくれ、子どもの面倒も見てくれた。 HK1D2-1
- さみしかっただろうとは思うんですけども、子供のことに関してはもう割り切ろう。自分自身で思って、早く病気を治して家庭に戻ろう、職場に戻るのが私の務めだと思った。 KT8D2-1
- 発症した時は子供が幼稚園で、仕事もしていたのでなかなか入院に踏み切れなかった。 KS1D2-1
- 入院して親離れ子離れができて逆によかったかな KS1D2-2