このサイトは潰瘍性大腸炎とクローン病の患者会の全国組織である、NPO法人IBDネットワークがNPO法人健康と病いの語りディペックスジャパンの許可を得て作成したものです
病気の情報をどうやって入手するか。インターネットの上手な使い方と患者会の役割。
(KS2)患者会の活動して僕いつも行ってみんな言うんだけど、インターネットでみん調べました調べましたばっかりで、すごい落ち込んで情報がない人おって、医療を調べるんじゃなくてインターネットは言葉を調べるところですから、わからない言葉はインターネットでなんぼでも調べてください。ただ、治療の方法は調べたらダメです。本当に古い情報から新しい情報とか、偏った情報がすごく多いのでそれで気が滅入って余計悪くなってしまうので、自分の子供がどうのこうのとか最近言われる方がすごく多いのだけど、インターネットはね、患者会のあり、ネットワークとかその中のことから真実やったらいいけど、ただ潰瘍性大腸炎で検索してポンと出てきた患者から、こんなことでしんどかったとか、個人がなになに言ったからとかじゃなくて、ある意味ネットワークでは言葉を調べてもらったらいい。
(KS4)僕も 同じ意見で、最初の頃インターネットで調べたらものすごく怖くなったんです。患者会のアピールするわけはやないんですけど、インターネットは情報がたくさん乗っているんですけど、言い方悪いかもしれないんですけど、すごくうまくいかなかった人がたくさん書いているような気がするんです。読んでると、なんか悪い情報ばっかり入ってきて、すごくしんどくなってくる。でも患者会でこう見てみると意外と働けてるやん、元気な人がいっぱいおるやんって、そこがあったのでインターネットで情報集めるのはいいんですけれど、やはり全て書いてないと思うんです。薬の怖いところとかそればっかりじゃなくて、もし元気になったらこういうところに行きたいとか、話をするっていうはすごくプラスになると思うので、そういった形で使ってもらったらいいなと思う。患者会では生きた言葉がいっぱいあるので、
(KS3)一人で 抱え込まないのと、その時病気になってもうはっきり言って真っ白じゃないですか。医療機関は医療についてで、福祉とか、社会的なアプローチとかそういうのはあまり言ってくれないので、そこに繋がるネットワークを私らも頑張っていかないといけないけど、そういうのが病院としても繋げるところを作って欲しいし、知識として何かあった時に、怪我でも病気でもそうやけど、どこにみんな相談したらいいかということを知っといてもらったら、何かあったときいい。癌なんかでも、支援するところがあるみたいに、相談窓口や支援するところがあるんですよ。そのときはこうやって検索とか、保健所に聞いてくださいとかそういうふうに一人じゃないですよっていうのを伝えられたらいいなと思います。
病気とどう付き合うか、ベテラン患者の知恵が紹介されています。
(KS1)これは 段々年と共に「ああ、これは別にこの病気に限らず色んな病気ほかにたくさんもってはる人もいてはるやけやし、全くの健常者っていうのはこの年になってくるといてないので、うまく付き合っていくしかないんかなっていう、精神的な面でカバーできてきたっていうので。それとなんとなくこう普段の生活にしてもみんなと同じようにっていうか、それまでは病気だから、トイレが気になるからこれも諦めよう、例えば映画も2時間もじっと座っていられないから諦めようとか、何かにつけて諦めようとかいうのがあったけれど、段々諦めてばっかりの人生ってやだし、今だったら紙おむつはいてでも行くっていうような感じになったり、こないだもちょっと歌舞伎初めて行こうとか思って途中でトイレ行きたくなるかな、2時間以上あるのでって思ったけれど、やっぱり案の定、ちょっとすいません、ちょっとすいません、って前をすみませんっていくけど、そんなに大したことでもないし、そんなにすいませんって、前を一瞬横切ったからといってその人に迷惑を、多大な迷惑をかけるわけでもないし、それよりも楽しもう、自分を楽しんで人生を楽しんでいこうという感じをモットウにして、病気とはうまくつきあって行こうっていうふうに変えると、何かこう目がひらけたというか目からうろこが落ちたというか、色んな事ができるんだなということを実感して・・
(KS4)スト レスのことですけれど。僕は、仕事してたらストレス絶対感じる、自分でなんでこんな仕事選んだんやと、ストレスの固まりで、本当に荒れてるクラスの時は大変なんですけど、病気のしんどい頃は時間講師といいましてアルバイトみたいな形でしか働かなかったので、体に自信持ったあとは正社員になったんですけど、正社員に受かってしまってからは自分が病気なんですということをみんなにアピールして、例えばこの仕事、この仕事できないんですと言って、時間を制限してもらって対応したのと。食べ物ですね、ストレスを感じると絶対ダメだとわかっているので、私はテレビゲームが好きなんです。とにかく1時間毎日テレビゲームをする時間を確保している。子供が泣いても、家事が大変でも、ここだけは自分でさせてって言ってそれがあるとなんかこうバランスが、それを我慢すると後でしんどくなってダウンしちゃうんで。職場にも理解してもらったりとか絶対自分一人でなんかこうできる時間を作るっていうことを意識してやるようになってからはだいぶ、なんていうかうまくまわる。こうなんでもこっちにかかってたんですけどかなって思う。
(KS3)人に仕事とかお願いするのが苦手で、やっぱりいいよいいよって引き受けちゃって後でパニックになったりとかするんだけど、ちょっと姑の後始末で、みんなに助けてもらって、みんなもいいよ、いいよって黙っててもしてくれたりとか、ある意味人に甘えるって言ったらおかしいけど、お願いするのはちょっとできるようになって、ちょっとストレスが楽になったかなと。自分自身を言えなかった「お願いします」っていうのを素直に言えるようになってちょっと楽になったかな。
医者は神様じゃないけど、一つの病気だけじゃなくて病人全体をみてほしい。
(司会)まず一つ目のテーマとしては、お医者さんとか場合によっては看護師さんとか、医療関係者との間に立って、おそらくいい事も、もう一つかなと思うこともあったと思いますがそのへん経験的なお話があれば、挙手を。
(KS1)やっぱり私が思うのは、いい先生なんですけどやっぱり西洋医学のお医者さんていうのはまず薬ありきで始まってしまうので、おっしゃることはだいたいマニュアル通りのことしか言わないというか、それ以上研究されて、難病故に何も施しようがないから仕方ないのかもしれないけれど、やっぱり何か、一人一人に違った病気の対処の仕方とか、そういうのもあればいいなとずっと思うんです。それはやっぱり個人で見つけていくしかないのかなと。薬以外にも何かあればいいなと。お薬っていのは決まっているので、UCだったら飲む薬だったらアサコールかペンタサかサラゾピリン、あと今新しい、何でしたっけ、レミケードか白血球除去かっていうかその選択肢の中でするしかないというのが、これからまあ研究されて他にも出るのかもしれないけれど。
司会)マニュアル通りのお医者さんの対応ということですね。
それが効 かないから苦しんでいるわけで。ないものねだりを言っても仕方ないんですけど。もうちょっとカウンセリング的なことをしてもらったりとか、っていうのもあればいいかなと思ったり。下痢の不安とかそういうことが大きいと思うんです。ひどい時は特に。下痢は薬で止めるわけにはいかないので。
(KS3)それも含めて全部なんですけど、医者と話して、医者は神様じゃない、全人格的に見れるのは緩和ケアだけだと。だからあくまでも消化器だったら消化器っていう形で見てる。生活すべてその人個人としては見れない。専門化すればするほど。だから私はいわゆる代替療法を今勉強してやってきた中で、そういう個人によりそうっていうのは西洋医学でそういう細切れの時間のなかでは難しいなって思ったからこそ、一人一人に時間掛けてということで始めたわけですけど、専門知識として大切なものもあるけど逆にそこに固執すればするほどあとは切り捨てていかないとやっぱりやっていけない部分と、そこをフォローしてくれる、変な宗教とかじゃなくても、例えば家庭医とかそういう部分でメンタルだったらメンタルとして別の医療機関とか医者とか例えばそこで医者とは話できないけど看護婦さんとか臨床心理士とか、ケースワーカーとかってやっぱり全部見てもらうというのは無理なんやろうねって。
(KS1)だからそういう患者会とかいうのが大事になってくる。
(KS2)みなさんの言われた通りで、医者は完全じゃないので私自身も自分の主治医っていうのが日赤病院時代、大きな病院ってしんどくて、行っても何時間も待たされるっていうことで(KS1病院ってしんどい時には行けないと思いますよね。逆にね、しんどいと行けない、病院行けるってことは元気)開業して隣で、検査は全部日赤病院でやってくれるので、夜に行けるようになってすごく楽になった。それで漢方医とか言ったりとか点滴の時は近くで、向こうまで行くのがしんどいんで、すぐ近所の病院と連携取ってくれるところで簡単な点滴はやってもらえて、やっぱり通うのがしんどいんで、まあ歩いてすぐのところがそういった対応もしてくれたので助かった。医者は細かいこと言わなくて、病気の、だからそのへんは患者会で話し合うことによって同病者の悩みがわかって自分自身の気が楽になる。医者と話しとっても事務的な話だけになってきてすごい気が滅入るだけで、「次これあかんかったら、この治療しようか」とかいうだけで、
(KS3)(薬の)量を変えた時点ですごく、ある程度慣れてきたら増やしたり減らしたりするじゃないですか。そういうしんどさって医者はわかろうとしない。あくまでも効くか効かないか、その量が合ってるかしか見ないから、本人しんどかろうが、医者は良くすることがメインやから考えてくれなんかいうてもね。ステロイドとかいろんなものに対してそれの副作用を抑えるような薬っていうの、ほんまに増えて私もいったんだけど。それはやっぱりその人が薬を飲んだり使ったりした苦しみってのはその人じゃないとわからへんし・・
自分の辛さをどう伝えるか?の答えは「伝えるのは無理」という意見が多かった。親にはどういうふうに対応してほしいか、など。
(KT1)夫婦だ ったら奥さんに、とかそれから親だとか子供だとか、自分の病気のことを、まあ当然病気だということはわかってるわけだけど、その今自分がどんな風に辛いのかとか、何が大変なのかということをパートナーとか家族の人に伝えるっていうのが、結構難しい、かったんです、私の場合はね。女房にどうやって伝えていいかわからなくて、結局黙ってしまう。自分一人でお腹が痛いんならまだいいんだけど痛いっていえるから、痛いっていうのともちょっと違って、便をずっと我慢してなきゃいけないっていう、そういう辛さってなかなか言葉にできなかった。というのがあってただまあ、あんまりにもその私が辛そうなのを見てて私が何も言わないから、女房の方がぶちきれて「何か言いなさい。何かやってほしいことがあったら言いなさい。何でもやってあげるから」って言われて、でまあいろんな話をして、民間療法、爪もみだとかね、針灸も行きましたし、そういうようなことを、食事もこんなのがいいんじゃないか、あんなのがいいんじゃないかということを、話をしながらやり始めてお互いに随分楽になったというのがあるんですけれど、皆さんはそういう経験というのはありませんか。
(KS1)私はちょっと変わった考え方なんで、私は全部他人には私のことはわからないと思っているので夫婦でも言わないし、娘とかにも言わないし、でも言っても通じないと思うので病気の痛みっていうのは、そういうふうに患者会とかに来た時に、例えばしぶりばらとかね、今おっしゃってたように痛いわけじゃないけど24時間ここが気持ち悪くてトイレ行きたいような行きたくないようなっていうのは多分私はよくわかってるんです。だからそういうのがわかってる人がいてたらそれでいいと思うので、敢えて夫婦でも家族でも友達でも、わからない人にはもう言わない、というふうに徹しているのでそれの面では私は困ったことがないんですよ。だから逆に患者会というのは必要かなと思います。
(KS4)私も 同じで、僕もちょっと言い方きついかもしれないけど本当の意味では妻にも、両親にもわかってもらえないんだろうなと思ってます。すごい理解しようと思ってくれているけど、本当のこのしんどさというのは共有してくれないと思うので。私はあまり合わしてほしくないと、私にあわせてお肉我慢して、ハンバーグも我慢して、そっちはそっちでストレスになってしまうから、考えてくれたらいいけど、横で堂々とお肉食べてください。なんていうか伝わりにくいかもしれないけれど、そこはわかり会えない部分、夫婦でも全部は分かり合えない部分だと思うので、そこはどうしても理解してくださいとしないほうがよくなると思ってます。ただし、そこで考えてごはんもしてくれるし、病気のことも理解はしてくれるけど、このしんどさはやっぱり経験したものでないと共有できないと思うんで、夫婦でもそういう部分あってそれをわかった上でも十分うまくやっていけるのかなと。
(KS1)逆に求めてしまうと自分がつらいというか、やっぱりわからんと思ったときに辛いから。
(司会)両親の話で思い出したけど、母親もむっちゃどうした、どうしたというタイプで、父親はあんまり気にしてないみたいで、どっちが付き合いやすいかというと父親のほうが付き合いやすくて不思議なもんやと・・
(KS1)あんまり気を使われるとこっちも気を使ってしまうからね。
(KS3)あんまり心配させたらあかんって思ってしまうからね。
司会)ラーメン店入ろうって、父親が入ろうって、「いや僕食べれへん」「お!食べれへんかったか」(笑)あまり気にしてないんで、ものすご気楽やった。
薬の効能と副作用(特にステロイド)についてみなさんの経験を語っていただきました。
(KS4)私は21歳の時に発病しまして、若かったせいかもしれないんですが、症状がすごくひどくてステロイドを使うとピタッと治まっていたんですね。ひどい時はトイレ1日20回とかが、ステロイドを使うと、がんとか2回になるくらい劇的にいいので、ただ減らすとすぐにだめになる。大量投与を何度も繰り返していました。一番しんどかったのが精神的な、心がすごくこう揺さぶられて、気持ちがハイになったりローになったりするのがすごくあって。例えばハイになったときは突然10万円の楽器を買ってきて演奏しに行ったり、という日があれば、薬が減ってくると泣き続けて1ヶ月位部屋から出れなくなったりとかいうことがあって、ステロイドのせいなのか病気に対する不安とか心配なのか区別がつかないんですけれど、そのステロイドの大量投与の後にそういった気持ちの大きな揺れが確かにあったので、そういったようなものかなと思っていました。
(KS2)薬は 今こんだけたくさん飲んでるんですけど、ただ止めると血液データがすごく悪い。もともと血液データよくないですね。血糖値とか、血圧も。で飲むことによって下がってきている。食欲も出てきているということで、やっぱり良くないなと思ってたまに止めたりするとすごく調子が悪い。で、レミケード、もうズートやっているのがコロネル、アサコールも認証されてからずっとやってるんですけど、後、整腸剤ビオスリーとかビオフェルミン、このへんは全く僕は薬と思ってなくて、色々変えて言ったらいいかなと思っていて、レミケードやっているので結核が怖いということでイスコチン飲んだりとか、レミケード、うちの担当医は「レミケードやると結核かかりやすいから」ずーとイスコチンを飲まされている。これは止めてもいいかなと思ったりもしているんですけど。
(KS3)ちらっ と思い出したのが、注腸ですね。ペンタさの注腸とプレドニンの注腸と両方したんですけれども、私はステロイドすごい副作用がでたから、目をわっと散るぐらいにすごいステロイドの(副作用が)出て。言うてはった、ステロイドほんまにもう何かね、目がらんらんとして眠れないんですね。本当眩しいし、耳痛いし、で減量とか増やすたびにそういう症状がすごい、薬飲んだら汗がぶわーと出てきて引かないんですね。
(KS1)私麻薬とかしたことないんですけど、たぶんねステロイドって麻薬といっしょとちがうんかなとっていうくらいハイになるしね、止めるとグワーとね、かなり私ポジティブな性格やけどね、すっごくネガティブな思考に勝手になってしまうから別人になったんと違うかなと思うくらいに、なんていうのかな、怖いです。