NPO法人 IBDネットワーク

このサイトは潰瘍性大腸炎とクローン病の患者会の全国組織である、NPO法人IBDネットワークがNPO法人健康と病いの語りディペックスジャパンの許可を得て作成したものです

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潰瘍性大腸炎の語り

語っていただいた方のプロフィール KT14

KT14 プロフィール

診断時60歳、インタビュー時89歳(2017年1月)男性 関東地方在住 発病から10年くらいは大変だったが、主治医の治療方針で、入院も手術もせず仕事を続けながら内科治療だけで寛解に至り、現在では完治したと思っている。現在は家内と二人暮らし。

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発病のきっかけは痔瘻を患って手術をしたが、術後が悪くなかなか良くならなかったので、その肛門科の先生が、もしやということで検査をしてくれたら潰瘍性大腸炎ということが分かった。
 その後専門医のいる大学病院に移って内科治療を行ったが、なかなかよくならず、通勤や通院が大変なので入院させてほしいと主治医に訴えたが、主治医には「その必要はない」と言われ、仕事を続けながら治療を続けた。同様に、あまりにつらいので手術をしてほしいと頼んだが、これも主治医に「必要ない」と言われて諦めた。
 食事についても特に制限はなく何でも食べて、少しのビールも飲んでいた。また趣味のテニスや卓球なども続けていたのが良かったのかもしれないが、徐々に良くなり10年後くらいからは寛解になり現在まで寛解状態が続いている。なので、自分ではもう完治したと思っている。
 発症の原因としては、50歳の時大手企業から関連会社に転出し、自分では気がつかなかったがやはりストレスがかかっていたのかもしれない。
 発症したころにお世話になった患者会に入りその後長年にわたって会長を務めてきたが昨年会長職を退任した。会員からの相談では、「完全に治さないと」ということにこだわらず「ある程度の日常生活が送れればよし」という気持ちを持つことが大切ではないかということを申し上げている。

 

この方の語り一覧

ペンタサを飲んだら寛解になったので朝までお酒を飲んだり好き勝手に生活していたら再燃してしまった。KT13A4-1

原因不明の発熱と背中の痛みは、結局UCの症状の悪化によるものだった。KT13A4-2

UCが重症化してステロイドや免疫調節剤などを試したがいずれも効果なく、内科医から手術適応と言われた。KT13B1-1

QOLの悪化、がん化の恐れ、親の高齢化、経済的不安などから手術を決断した。KT13C1-1

手術が終わって目が覚めたら痛みがないので安心していたら翌日激痛が来た。でもその時の看護師さんの優しい対応に感激した。KT13C3-1

術後は肛門の奥が痛くて眠れない時もあった。トイレの回数は術後は20回くらいだったが徐々に減って今では5回くらい。KT13C4-1

母親も夫も自分の病気のことをよく理解してくれたのでとても助かった。KT13D2-1

症状が悪化してくると、食事をつくるのが精一杯で子供をかまってやれなかったのが辛かったKT13D2-2

夫に対しても申し訳ない気持ちだったが、夫は淡々としていてポジティブな人なので手術の決断もタイミングを逃さず出来たと思う。KT13D2-3

妊娠してからも途中までペンタサをのんでいた。出産後はむしろ体調はよくなった。KT13D3-1

医者の言葉で落ち込むこともあるが、今を一生懸命生きて、自分のやりたいことを探すことが大事かなと思う。KT13D6-1