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このサイトは潰瘍性大腸炎とクローン病の患者会の全国組織である、NPO法人IBDネットワークがNPO法人健康と病いの語りディペックスジャパンの許可を得て作成したものです

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潰瘍性大腸炎の語り

食品として摂取する油の種類には炎症を起こしやすいものとそうでないものがある。(このクリップは6個でシリーズになっています。できれば1-6まで通してお聞きください。) 1/6 KT12D1-1

KT-12 プロフィール

診断時54歳、インタビュー時71歳(2016年4月)男性 関東地方在住 一度再燃したが薬物治療と食事療法により寛解(無症状、本人は「全治」と自己診断)が続いている。妻と娘夫婦とその子供二人の6人家族。
医療法人財団 健和会 臨床・社会薬学研究所所長 片平冽彦(インタビュー時の所属。保健学博士【東京大学大学院医学系研究科】

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 9月にテレビでこの病気についてある先生がお話をするという情報を得まして、ちょうどそれが退院した後でしたが、それを一生懸命録画して見ました。そしたらですね、その先生のお話は油の取り方の問題が関係しているということだったんですね。それでそれを調べる必要があると考えまして、具体的にはここにあるような仮説が立てられるのではないかと考えたんです。それは炎症性腸疾患、このクローン病も含めてですが炎症性腸疾患のIBDの発生とか増悪とか再燃にリノール酸、これは化学構造で端から数えて6番目に二重結合がある、そういう化学構造なのでNマイナス6と言っていますが、あるいはオメガ6という言い方をしていますけれど、その系の脂肪酸です。これは植物油に多いですね。よく世間で動物油は悪くて植物油はいいという俗説があってそういうことを言われる方もおられるんですけれども、私は植物油に多いということを確認しています。そうしたものを摂取しますとこのIBD(への罹患・悪化)が促進される。それに対してアルファリノレン酸、Nマイナス3、オメガ3ですね、その系統の油、脂肪酸。これはシソ油だとか魚の油に多いのですが、そうしたものを摂取するとIBDに対しては抑制的に、抑えるように作用するということで、重要なのはこの摂取比ですね。オメガ6とオメガ3の摂取比、これが上昇すると、つまりオメガ6の方を多くとってオメガ3の方が少ないと上昇しますね、比が。そのことがIBDの発生、増悪、再燃の少なくとも一つの要因となっていると、こういう仮説をたてたんです。
 そこでですね、研究で最初にやるべきことは、それに関しての先行研究がどのようにこれまで行われてきたかということなんですね、文献を調べることなんです。それで文献を調べて見たら、いろんな面で、疫学的研究の面で統計的な比較ですね、また臨床的実験的な面でもそのことを示唆している研究が一定程度あるということが分かりました 。
(編集者注)当サイトは特定の薬や治療法を推奨するものではありませんので、ここで片平氏が述べた食事療法についてもその有効性を保証したり、推奨したりするものではありません。

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この方の語り一覧

会社の人事異動で管理部門になり、人間関係で悩んだのが発病の引き金になったのかなと思う。 CH1A1-1

個人病院に行ってもなかなか診断がつかず、総合病院に行き、大腸の検査をしたところ、大腸の左側に炎症があり、そこでUCの診断がついた。CH1A1-2

4,5年の周期で主治医が変わっている状態なので、なかなか信頼関係というのは、難しいところはあるが、みなさんIBDの専門医なので相互理解はできている CH1A3-1

平成2~3年ごろ、2回目の入院。治療の主体は、ステロイドで、IVH(中心静脈栄養)だけで絶食というのが1ヶ月続きかなりつらかった。その時初めて難しい病気なんだと思った。 CH1B1-1

平成12年ころに大腿骨頭壊死という足の骨の病気になって、手術をした。原因はよくわからないがステロイドの大量摂取かもしれない。 CH1B1-3

ステロイドは累積で約15,000ミリグラムくらいまで行っているので今はもうやめている。 CH1B1-4

寛解になってくると医者も手術は勧めることができない。相対的適応では手術を決断するのはなかなか難しい。 CH1C2-1

当初食事に関しては、低脂肪低残渣が過度に徹底されていたが、スポーツは適度に行っていた。CH1D1-1

潰瘍性大腸炎患者でない両親に病状が悪い時には少しあたったりする。しかし妻は同病なのでそのあたりはあうんの関係。 CH1D2-1

仕事を継続するためにはやはり職場の理解というのが必要で、今の職場ではサポート体制も取ってもらってます。上司に対しても、体調というのは逐次報告して通院の配慮もしてもらえる。 CH1D4-1